株式会社アイケンジャパン
中島厚己と
堅実な仲間たち
Board member Blog
株式会社アイケンジャパン
中島厚己と
堅実な仲間たち
Board member Blog
2015年02月06日 中島 厚己
前回の、ハードルの話の中で現場についての知識と書きました。が、
知識を付けることは、簡単ではありませんし、アパートを一見しただけでは、違いは判りません。
そこで、何回かのシリーズに分けて、ここだけは押さえておきたいポイントに絞り、説明させて頂きます。
まず最初は、外壁材として使われるサイディングについて、主に知っておきたい以下の5つの項目について話します。
1、特徴
一般的に、外壁に使われるものとして、サイディングの他にタイル貼や、ALC板、塗り壁工法等有りますが、
一番多く使われるサイディングは、防火や劣化に比較的強く、コストも比較的安く、デザイン性がある、という良い面が有ります。
短所は、現場でのロスが出やすい、つなぎ目にシーリングを打つ必要がある。等です。
2、種類
一般的に使われるものとして、窯業系(ようぎょうけい)サイディングと
金属系サイディングの2種類あり、多く使われるのが窯業系サイディング。
窯業系サイディングはセメント質と木等の繊維質を混ぜ、表面にはガラスコートされた塗装膜で仕上げられ、約3m×45cmの板です。
耐火性と断熱性に優れます。
厚みは13mmから21mm迄有り、一般的には、14mmから16mmが良く使われます。
3、施工方法
施工方法は、縦張りと横張りが有りますが、今回は多く施工される横張りについてお話します。
留め方は一般的には、釘打ち工法と金具留め工法の2種類があります。
釘打ち工法は、コストを抑えられますが、施工できる厚みが14mmまでとなり、
経年と共に夏冬の温度差による伸び縮みにより、釘打ち部分が劣化する恐れがあります。
施工時も釘を強く打ちすぎると、表面の塗膜まで痛める恐れがあります。
ですので、出来れば金具留めをお勧めします。
金具留め工法は、金具の上をスライドし、伸び縮みに対応し劣化を防ぎますが、コストがかかります。
15mm以上のサイディングに使われます。
ちなみに、下地とサイディングの間に隙間が有るのは、空気層を創るため。
空気の流れを作ることで、湿気や熱を逃がします。
4、出隅
建物の出隅(コーナー)部分に使われます。
出隅を使用することでコーナーがきれいに仕上がりますが、その分コストアップとなります。
5、シーリング
サイディング同士の継ぎ目にはシーリング工事をします。
幅が約1cm程度。夏と冬とでは1枚当たり約3~4mm伸び縮みするといわれ、
そのクッションの役割も果たしています。
出隅を使わなかった場合の、角のシーリングは2cmから3cmと幅広く劣化が心配です。
以上、主なところを簡単に説明しましたが、最後にもう一つ。
下地に防湿シートを張りますが、電気コードや換気扇等の開口部分に
きちんと防水テープを貼っているかチェックしましょう。水漏れの原因になりますので。
大切なアパートですから、知っていて損は有りませんよね。
弊社は、上記項目全てクリアした建物を建て、大切な資産を大切に創ります。
将来のメンテナンス費用を少しでも抑えるために。
次回も現場の話をします。
では、この辺で。